湾岸ワーママ日記

フルタイム共働き夫婦&息子の日常

『フェミニスト・ファイト・クラブ』

少し前に『フェミニストファイト・クラブ』を読み終えていたのですが、
繁忙期で感想をまとめられていなかったので、簡単に感想をまとめます。

 

さて『フェミニストファイト・クラブ』、
副題が職場の「女性差別」サバイバルマニュアルということで、
職場の「あるある」、それに対抗する方法をユーモアたっぷりに書かれている本です。
まず読んで第一の感想が、翻訳もあってか、
「なんかブリジット・ジョーンズの日記っぽい」、でした(笑)

 

例えば、Part1 敵を知るでは、
「実績横取り男&対策」とか「雑用押し付け男&対策」とかね!! !
いますよね!!!こういう人!!!
こういう敵への対抗策としては、
「実績横取り男」ならば、
「自信たっぷりに話す」、「お礼に続けて『ひとこと』を加える」 、
「『意見をサポートし合う』作戦」、「『証拠メール』を送る」と か。
「証拠メール」は私も結構アリだと思っていて、CC/BCCを駆使しまくっています。
(今の部署では実績横取りはないけれど……)

 

結構グサッとくるのはPart2 自分を知る。
「自分で自分をダメにする女性について」という副題がついているように
もう痛いところをついてきます。ユーモアはあるけど痛い痛い。
自分自身にも、まわりの女性にも「……いるわ、こんな人」のオンパレード。

例えば、「オフィスママ」。
「オフィスの家事」を率先して引き受ける女性のことですが、
これが「当たり前」「女性として望ましいロール」とされてしまうと
自分も他の人も不幸になる例ですよね。

私に一番刺さったのは「詐欺師(インポスター)症候群」。
これに対する記事も多く出ているので、ご存知の方も多いと思いますが、
自分の成功に価値がないこと、自分は他人ほど能力がないことに恐怖心を感じ、
誰かを詐欺師のようにだましているのではないか、という思いを抱く症状のことです。
「素晴らしい仕事を成し遂げたあとでさえ、『自分は本当は称賛に値しない』という思いに苦しむ」
と、文中にはありますが、これってあるあるじゃないですか?

 

「インポスター症候群」のタイプとして、挙げられていたのは以下の4つ;

(1)100%失敗すると思いこむ
(2)自分は詐欺師だと感じている
(3)自己評価が低い(たとえ誰かが全面的にサポートしてくれても)
(4)自分の経験や専門知識を過小評価する

私はこれを読んで(アッ私これだ)と思いました(いや、私は成功していませんが)
これの対策は「なるほど」と思うものが多く、普段から気をつけるようになりました。

 

それ以外にも私に刺さったのは「完璧主義者」。
(私は夫の上司の方にもこれを見破られているのですが……)

【引用】
女性というだけで、こと細かに間違いを指摘され、
それをいつまでも言われる社会で(ちなみに、有色女性ならその間違いはより厳しく批判される)、
完璧主義者は自分で自分にはかりしれないプレッシャーをかける。
彼女たちは、天文学的な、ほとんど達成不可能なゴールを設定する 。
挫折の可能性などみじんも考えずに、だ。
(そもそも失敗など選択肢にはない)
だが成功のハードルがあまりに高く、あまりに非現実的であれば、
必ず無理がたたるときがくる。
これまでの反動か、「スピードを落とせ」という標識を目にしただけで、
完璧主義者は往々にしてすべてを諦めてしまうのだ。
【引用終わり】

私はここを読みながら、中野円佳さんの『育休世代のジレンマ』を 思い出していました。

 

翻訳本なので、文化的背景が違う部分もあり、
なかなか全てを実現するのは難しいかもしれませんが、私は面白く読みました。
「連帯」、大事。

 

 

フェミニスト・ファイト・クラブ 「職場の女性差別」サバイバルマニュアル

フェミニスト・ファイト・クラブ 「職場の女性差別」サバイバルマニュアル